園芸カタログ企画のAIエージェント化

毎月約8時間の企画準備を、AIエージェント×ルールベース処理で約1時間に短縮。作業はAI、企画とコミュニケーションは人間が担う分担設計

AIエージェント 業務再設計 Excel自動化 業務設計 データクレンジング NDA
4体のAIエージェントが協力して園芸カタログを制作しているイラスト

概要

毎月発生する園芸カタログの企画準備業務を、AIエージェントとルールベース処理を組み合わせて半自動化しました。 前年のカテゴリーシート、当年の継続確認表、新商品企画書を照合し、掲載可能商品の抽出、掲載不可商品の除外、売上転記、 未掲載候補の作成、ページ候補の提案、最終チェックまでを一つの業務フローとして設計しています。

重要なのは、AIに企画判断を丸投げしなかったことです。間違えてはいけないコード照合や掲載可否判定はルールベースで自動化し、 表記ゆれの吸収やページ候補などの文脈が必要な処理はAIが支援、最終的に何を掲載しどこへ配置するかは人間が判断します。 この分担により、浮いた時間を新商品企画・画像提案・取引先とのコミュニケーションへ再配分しました。

NDA契約のため、実データ、商品マスタ、取引先名、価格情報は掲載していません。

成果

総作業時間

約8時間 → 約1時間

時間削減率

約87.5%(作業速度 約8倍)

確認精度

最終確認項目を標準化し、手作業より向上

人間の時間

照合・転記から、企画・提案・調整へ再配分

※作業時間は商品数や確認事項により変動します。コード照合だけで約5時間、候補整理・新商品配置・最終確認まで含めると 約8時間かかっていた業務を、約1時間で「判断可能な状態」まで整えられるようにした実績です。

背景・課題

  • 前年カテゴリーシートの商品コードを、当年の継続確認表で1件ずつ検索していた
  • 同じ商品コードにOKと×が混在し、単純な自動判定では誤除外・誤掲載のリスクがあった
  • 全角半角・スペース・旧名・規格表記など、商品名の表記ゆれで完全一致検索が使えなかった
  • 提出用Excelは取引先間で約15年使われている固定フォーマットで、再保存だけで書式が崩れるリスクがあった
  • 作業は定型的だが商品数が多く、時間がかかるうえに見落としも発生しやすい状態だった

AIと人間の役割分担

ルールベース処理

商品コード完全一致、×判定、重複検出、売上転記、件数照合

AIエージェント

商品名の表記ゆれ吸収、商品区分の推定、配置ページ候補、作業手順の更新

人間

混在コードの最終判断、新商品企画、掲載商品の選定、ページ構成、制作会社との調整

業務フロー

  • フェーズ1(自動整理): 継続商品の照合、×商品の除外、売上反映、未掲載候補と売上上位候補の自動抽出
  • 人間の判断: OKと×が混在するコードだけを早期に一覧化し、担当者・上司が掲載可否を判断
  • フェーズ2(AI仮配置): 担当者の許可後、売上上位候補と新商品をページごとに仮配置。AIは確定せず「たたき台」を作る
  • 最終チェック: ×混入・コード重複・転記漏れ・書式を機械的に再確認
  • 公式Excelへの転記: 15年使われている旧フォーマットは変更せず、人間が値だけを転記する二層構造で運用

工夫した点

  • AIだけに任せない: 正解が明確な処理は生成AIの推測に任せず、決定的なルールで確認。AIは文脈を読む処理に限定しました。
  • 人間の判断を最後に残す: 季節感、ページテーマ、商品バランス、新商品の見せ方は人間が判断。AIは下準備を整える役割に徹しています。
  • 既存フォーマットを尊重: 一度は整形まで自動化しましたが、運用フィードバックを受け、公式ファイルは変更しない転記方式へ改善。互換性と現場定着を優先しました。
  • 判断ルールをMarkdownへ蓄積: 作業中に判明したルールをドキュメント化し、翌月も同じ品質で再現できるようにしました。

実績例(ある月の企画)

  • カテゴリーシート内の商品コード244件を再照合
  • 未掲載上位候補43件を16ページへ仮配置、新商品7件を商品特性に合わせて分散配置
  • 商品コード重複 0件/×商品の混入 0件/未確認の混在コード 0件
  • 時間短縮だけでなく、最終確認項目の標準化により手作業よりも確認精度を向上

この実績で示せること

  • AIを文章生成だけでなく、実務の業務設計に使える
  • ルールベース処理、AI、人間判断を適切に分担できる
  • Excel中心の既存業務を、レガシー環境を尊重しながら段階的に改善できる
  • 現場フィードバックを受けて運用を修正できる
  • 削減した時間を、新商品企画や取引先とのコミュニケーションへ再配分し、売上・品質につなげられる